SXSW 2018 で AI & Machine Learning、並びに Best of Show で賞を取った UNANIMOUS AI.
スタートアップ大好き、海外21年の私も「?」でしたので
一体どういうものなのか、理解に困った日本の方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は日本語でゆるゆるに、箇条書き style で共有することにしました。
背景:
元々自然界で起こる Swarm Intelligence(群知能)をモデルにしている
Swarm Intelligence の例:蜂一匹は砂粒よりも小さい脳しかないが、グループとして Swarm Intelligence をリアルタイムに使い最適の住処を見つける等、素晴らしい知能の使い方が出来る(その他の例:アリ・魚・鳥)
その仕組を人間同士内で使えるようにし、新たな可能性を生み出せないか?という疑問を持ったのが Louis Rosenberg(Unanimous AI CEO)
Unanimous AI 起業、Swarm Intelligence をモデルにしたオンライン・プラットフォームを開発
そのプラットフォームで競馬の1位〜4位を当てたり、オスカーの受賞者を高確率で当てることに成功。
プラットフォームの成果:
競馬では20人のアマチュア競馬ファンがプラットフォーム上で出した答えが、見事全て的中
オスカーでは50人のアマチュア映画ファンがコラボ。76%の確立で当て、既存のその他どの手法やエキスパートよりも高い確率となる
プラットフォームの仕組み:
UNU という独自のアルゴリズムを持ったオンライン・コラボプラットフォームを開発・公開(現在は廃止中のよう。予想ですが、デモ版で結果を出しマネタイズ出来るようになったからかと)
プラットフォームのイメージの理解は以下動画へ(特に0:35以降)
黄色のマグネットの一つずつが個々のユーザーを表す(緑が自分)
グループ内で質問を選び、それに対し幾つかの答えをグループで決定
自分が正しいと思う回答の方向に真ん中のパックを引っ張り寄せていく。近くで引っ張るほど強く引っ張れる
リアルタイムで他のユーザーがどこに引っ張っているかも見れるため、自分の回答に対しての自信のレベルが左右され、途中で意見や強度を変えたりも可能
最終的に結論が出る
プラットフォームの応用:
ビジネスでの戦略等、よりベストな答えを発掘出来るかもしれない(頭も良く経験も深い CEO の最終判断よりもベストな答え)
様々な社会問題や環境問題等の big questions に対しどうするべきか、より良い答えを見つけらるかもしれない(現状の政治システムや民主主義より?)
SXSW Interactive Innovation Awards ではカテゴリー内の賞に加え、通常「AI は人間、自然界とは縁のないもの」という捉え方をされがちなのに対し、こちらの試みは「AI で人間・自然界の本質や可能性を引き出す」という印象を強く残したため、Best of Show に選ばれたようです。
確かに、ファイナリスト全体の中で一番今の時代に特有 / 特殊なテクノロジーの使い方をしていて、時代を動かす可能性もヒシヒシと感じるかと思います。
UNANIMOUS AI のビジネスモデル等も気になるので、もし映像や資料を発見した方がいれば教えてください(英語でOKです)。
今年は会社でも super な team と初めて展示をしたりとても良い刺激を頂いているので、こういうのも全て吸収し今や次のアウトプットに繋げたいですね。
Thanks SXSW for all the amazing stuff - interactive, analog, visual, sonic and everything. Eli Pariser もめちゃカッコ良かった!!!パンクなソーシャルグッダー。やっぱり好きです。
Peace from Austin / Love from Japan,
Ryo